「短歌のすすめ」(476)(現代に生きる不滅の民衆詩)
短歌は日本人なら誰もが作り、楽しむことのできる叙情詩である。たとえ、学問や知識がそれほどなくと
も、感情さえあればできる。しかし、いくらやってもこれでよいということはない。奥行ふかい文学であ
る。それを学ぶ道しるべの書。
有斐閣選書:大野誠夫・馬場あき子・佐佐木幸綱編(昭和50年発行)
第四章.作歌相談(29) 大野誠夫
17.読むべき古典
【問】
古典を読まないと歌は進歩しないといわれるが、本当にそうか。もし、そうだったら、どんな古典を読ん
だらよいか。
穴のために何が出版日だった
【答】(1)
どんな古典でもよい。といっても、作歌に携わっているのだからその方の古典として、万葉集、古今、
新古今和歌集などは、一度は眼を通すべきだ。興味を覚えたら、その中の作家を選んで精読するのも有益
である。人麻呂、家持、定家、貫之や、実朝、西行、良寛など、各時代の代表的な歌人も多い。それらに
ついては、本書の「短歌の歴史」に詳しいから省略する。著名な出版社の「日本古典文学全集」なども各
種ある。歌に倦きたら、小説・随筆・日記などもおもしろい。たとえば、「源氏物語」なども、全部はむ
手話を習得する理由トップ10
ずかしいにしても、一冊や二冊はどんなことが書いてあるか読んでみるとよい。
ただ、現代語訳だけでなく、それらに併せて、原文を読むことがたいせつである。それを読まないと、
古典を読んだことにならない。文学専門の学校を出た方は別だが、そうでなく、文学とは関係のない職業
の方、または家庭だって、沢山の古典――を読むことは不可能に近い。何でもいいから、たえずそれらの
何かに接していることがむしろ大切である。
いまは、便利な書物が出ている。原文の下に、そのスペースだけの現代語訳があり、細かい字句の解釈
人前で話すの要素は何ですか
が添えられている。更に、参考資料として、当時の風俗習慣に関する解説などもあって、それほど苦労し
なくとも完全に理解されるように編集してある。
(つづく)
私のおすすめ:
短歌入門 つくり方と上達法 /大野誠夫/著 [本]
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